「涙のあとに」

 第2話

ウサギがカメに負けてしまったのは、ウサギが途中で油断して眠ってしまったからということをみなさんは知っていますよね?
でも、ウサギ小学校の子達はそのことをしりません。
知っていたのは「優卯くんが足の遅いカメに負けてしまった」ということだけでした。優卯くんがカメの待っているゴールに向かって走っているところを見ていた子がいたのです。
その子はすぐに小学校の友達に話してしまい、小学校に通う子供たちに広がってしまっていたのです。
もちろん、その話は先生の耳にも入ってしまい、優卯くんは厳しく注意を受けてしまいました。

次の日のことです。
「みんなも知っているとおり、この前、優卯くんが小学校の決まりをやぶってしまいました。でも、優卯くんは簡単に約束をやぶるような子ではありません。何か理由があったのでしょう。先生たちで相談してこの話はもうこれ以上しないことに決めました。みんなもこのことはもう忘れて今までどおり、優卯くんと仲良くしてください。」

先生の優しい一言から学校が始まりました。先生の優しさで優卯くんは泣き出してしまいました。
授業中も教科書で顔を隠して、声には出さないで泣いていました。
その日、優卯くんは一日中泣いていたのでした。よほど先生の優しさが心に響いたのでしょう。

第3話を見る




このホームページ上にある画像・文章すべての著作権は放棄していません。無断転載はご遠慮下さい。
無断で複写複製することは、法律で認められた場合を除き、著作権の侵害になります。
  
使用を希望する場合はこちらまで。





戻る
(戻るアイコンはJavascriptを使用しております。ケータイからご覧の方でエラーが出ましたら「クリアキー」でお戻りください。)



ホーム

メール